マンションに地震保険は必要?基礎知識から保険料の目安、加入の注意点まで解説
コラム 2025.03.28
高耐震マンションを購入する際、「地震保険は必要?」と悩む方も多いのではないでしょうか?
住宅ローン契約時には火災保険の加入が求められますが、地震保険は強制ではなく、加入するかどうかは契約者の判断に委ねられています。
しかし予期せぬ地震被害のリスクに備えるには、火災保険だけでは十分とは言えません。
修繕費用や仮住まい費用など、被災時の経済的負担を軽減するためにも、地震保険の加入を検討しましょう。
本記事では、マンションの地震保険について、基礎知識から保険料の目安、加入時の注意点までわかりやすく解説します。
マンションの地震保険|そもそも地震保険とは?
まずは地震保険とはどのようなものなのか、基本情報を見ていきましょう。
併せて、マンションならではの特徴も解説します。
地震保険とは?
地震保険は、地震・噴火・津波による建物や家財の損害を補償する保険制度です。
1964年の新潟地震をきっかけに、これらの自然災害に対して、被災後の生活再建を支援する目的で設立されました。
それまでは「火災保険」はありましたが、地震・噴火・津波による被害は補償対象外。
大規模地震による被害は莫大な保険金の支払いが予想されるため、民間保険会社だけでは対応が困難だったことが理由です。
そこで1966年に、政府と民間保険会社が協力して運営する新しい保険制度「官民共同の保険」として、「地震保険」が誕生しました。
なお官民共同の保険制度ということで、どの保険会社で加入しても、基本的に内容は同じです。
地震保険は火災保険とセットで加入する
地震保険は単独での契約はできず、必ず火災保険とセットで加入する必要があります。
それぞれの保険が対応する補償は、以下の通りです。
- 火災保険・・・火災のほか、風災・水災・落雷などの災害による損害を補償
- 地震保険・・・地震・噴火・津波を原因とする災害による損害を補償
それぞれの保険が異なるリスクに対応することで、総合的な補償を実現できる仕組みになっています。
火災保険について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
>>マンションにおける火災保険の必要性とは?選び方や加入の注意点を徹底解説!
マンションの地震保険は「共用部分」と「専有部分」で分けて考える
マンションは「共用部分」と「専有部分」に分かれており、地震保険もそれぞれで分けて考える必要があるので注意しましょう。
共用部分 | 住民の共用スペース(エントランス、エレベーター、階段、廊下など) |
専有部分 | 個人の専用スペース(壁、床など)や家財(家具、家電、衣類など) |
共用部分の地震保険は、マンション管理組合が一括して加入するのが一般的。
もし未加入であっても、マンション購入者が個人で共用部分の地震保険に加入することはできません。
そのためマンションを購入する際は、共用部分は地震保険に加入しているか、事前に確認することをおすすめします。
一方、専有部分の地震保険の加入者は購入者自身です。
住戸内の内装や設備はもちろん、家具や家電などの家財についても、個別で加入する必要があることを知っておきましょう。
地震保険の補償金額
地震保険の保険金額は、建物と家財でそれぞれ個別に設定します。
また以下の注意点も押さえておきましょう。
- 金額・・・火災保険の契約金額の30%から50%まで
- 上限・・・建物5,000万円、家財1,000万
例えば、建物の火災保険が1,000万円の場合、地震保険は300万円から500万円の間で選択できます。
しかしマンションの場合、上限については注意が必要。
専有部分と共用部分の地震保険金額を合計し、建物部分の上限である5,000万円以内におさめなければなりません。
例えば、共用部分の保険金額が3,000万円の場合、専有部分の保険金額は2,000万円までとなります。
マンションの地震保険|地震保険料はどのように決まるのか
地震保険は国と民間保険会社による共同運営のため、どの保険会社で契約した場合も金額は同じです。
ただし、建物の構造や所在地によって設定されている金額が変わるため、確認しておきましょう。
建物の構造による違い
まずマンションは、建物の構造によって次の2つに分類されます。
- イ構造・・・鉄骨・コンクリート造など
- ロ構造・・・木造住宅など
そしてマンションの地震保険料は、建物の構造によって金額が異なります。
具体的には、地震や火災に対するリスクが高い「ロ構造」より、リスクが低い「イ構造」のほうが、保険料が比較的安く設定されています。
所在地による違い
地震保険料は、地域の地震リスクに応じても変わります。
マンションにおける地域別の年間保険料は、下表を参考にしてください。
建物の所在地 | イ構造(鉄骨・コンクリート造など) |
北海道、青森県、岩手県、秋田県、山形県、栃木県、群馬県、新潟県、富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県、滋賀県、京都府、兵庫県、奈良県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、鹿児島県 | 7,300円 |
宮城県、福島県、山梨県、愛知県、三重県、大阪府、和歌山県、香川県、愛媛県、大分県、宮崎県、沖縄県 | 11,600円 |
茨城県・徳島県・高知県 | 23,000円 |
埼玉 | 26,500円 |
千葉県、東京都、神奈川県、静岡県 | 27,500円 |
※保険金額1,000万円あたり(割引適用なしの場合)
参考|財務省 地震保険の基本料率(令和4年10月1日以降保険始期の地震保険契約)
例えば、福岡県にあるマンションで保険金額1,000万円の地震保険に加入する場合、割引適用なしの年間保険料は7,300円となります。
マンションの地震保険|知っておきたい重要ポイント
地震保険は被災時の心強い味方ですが、いくつか注意すべき点があります。
ここでは契約時の注意点や補償の対象外となるケースについて、具体的に解説しましょう。
建物と家財は別々の契約が必要
マンションの地震保険では、建物と家財は別々に契約する必要があります。
建物の地震保険だけに加入している場合、地震で家具や家電などの家財が損害を受けても、保険金は支払われないので注意してください。
同様に、家財の地震保険だけでは、壁や床などの建物被害は補償されません。
地震による被害から大切な財産を守るためには、建物と家財、両方の地震保険への加入をおすすめします。
補償対象外となる家財がある
次のような家財は、地震保険の補償対象になりません。
- 通貨や有価証券、預貯金証書
- 自動車
- 30万円を超える貴金属や美術品 など
保険金が支払われないケースがある
地震保険に加入していても、次のような場合は保険金を受け取れないため注意しましょう。
- 故意、大きな過失、法令違反による損害
- 地震発生から10日を経過した後に生じた損害
- 戦争や内乱による損害
- 補償対象の財産が盗難にあった場合 など
マンションの地震保険|メリットは?耐震性の高いマンションでも必要?
地震保険には、マンション居住者にとって大きく2つのメリットがあります。
- 被災時の安心感がある
- 保険料の割引制度を利用できる
地震保険の大きなメリットは、やはり被災時の安心感につながること。
地震で住まいが被害を受けた際、速やかに保険金が支払われるため、修繕費用や当面の生活費、仮住まい費用などを早期に確保できます。
また、建物の構造に応じた保険料の割引制度を利用できるのも嬉しいポイント。
免震構造や高い耐震等級を持つマンションでは、最大50%の割引が適用されるため、保険料の負担を抑えられます。
耐震性の高いマンションでは、地震による大きな被害は少ないかもしれません。
しかし、耐震性の高いマンションであっても、室内の損傷や家財の破損といった被害は起こりえます。
その場合、修繕費用や一時的な仮住まい費用が必要になる可能性もあるかもしれません。
地震保険は、火災保険では補えないこれらのリスクをカバーする大切な備えです。
そのため、たとえ耐震性能が高いマンションでも、将来の安心のために地震保険への加入を検討することをおすすめします。
エンクレストガーデン福岡のマンションギャラリーでは、地震保険についてもわかりやすく説明します
地震保険は、マンション生活の大切な備えのひとつです。
地震や津波による思わぬ被害にあった際は、被災後の生活再建を支援してくれる心強い味方となるでしょう。
また地震への備えでは、そもそも地震被害の少ない地域を選ぶことも大切なポイントです。
北海道、長崎県、福岡県などは、特に地震リスクが低いと言われているので、移住先に悩んでいる方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
>>地震が少ない都道府県はどこ?福岡県がおすすめな理由を徹底解説
そして大地震が起こる確率が全国の中では低いと言われている福岡県に、2025年12月、新築分譲マンション「エンクレストガーデン福岡」が誕生します。
所在地は「中央区小笹」で、ハザードマップ上でも安全性が確認されている場所。
建物自体も地震に強く、安心・安全な暮らしを第一に考えた住まいをご提供します。
さらにA棟1階には、24時間営業の小型スーパー「TRIAL GO」がテナントイン。
建物内にあるため、深夜の急な買い出しやお子様のおつかいなども、安心してご利用いただけます。
エンクレストガーデン福岡は、地下鉄六本松駅2番出口から徒歩3分の場所にマンションギャラリーを用意しております。
地震保険の仕組みや共用部分の補償内容についても、スタッフが分かりやすくご説明いたしますので、気になる方はぜひ一度ご来場ください。
忙しくてご来場の時間が取れない方には、便利なオンライン相談会がおすすめです。
下記よりお気軽にお問い合わせください。
【エンクレストガーデン福岡 オンライン相談】
開催日時:金土 10:00~/13:00~/16:00~ ご予約内容の選択|エンクレストガーデン福岡 マンションギャラリー |
あわせて読みたい!
CATEGORYカテゴリー
RECENT POSTS最新記事
- 子育てグリーン住宅支援事業とは?マンションでも使える?
- マンションに地震保険は必要?基礎知識から保険料の目安、加入の…
- マンションにおける火災保険の必要性とは?選び方や加入の注意点…
- オール電化とガス併用。マンションを購入するならどちらを選ぶ?
- 図書館併設マンションの魅力とは?おすすめの人や選び方もご紹介
- 札幌と福岡の都会度は?長く住むならどっちがいい?徹底比較!
- マンションに住むなら何階がベスト?階数別のメリット・デメリッ…
- カーシェアリングとは?シェアサイクルとは?マンションにある魅…
- マンション間取りの種類とは?それぞれの特徴とおすすめの人を紹…
- 複合型マンションとは?住まい探しで考えたいスーパー併設マンシ…